暴論:国立大学は理系に特化を(070526)

 国立大学も独立行政法人になり、国からの補助金も、一定の基準に従い交付されることになり、一部の国立大学は経営難に陥ることになりそうです。

 実際授業料も私大と大差がなくなり、都会から地方国立大学に入学することは一種の贅沢になりました。なにしろ自宅から首都圏の私立の大学に通学するよりも倍近くの費用がかかることになったわけですから。その結果、東北の国立大学は医学部は首都圏の有名校に占領され、その他の学部は、東北の学生ばかりになりなんとも刺激がありません。

 ここで暴論ですが、国立大学は理系の学部に特化すべきではないかと思います。理系は国の柱、理系が衰退すると国の基盤が崩れます。つまり理系は国策であるわけですから、やはり、国が責任をもってコミットすべきなのです。理科系の学生には金がかかります。親のすねだけではなく、国のすねも出してやるべきではないでしょうか。

一方文系は、文学も法学も経済学も究極的には哲学につながるものですから、悪い言葉でいえば、やりたい者だけがやる道楽ともいえます。また、社会科学は書肆的研究を除けば、社会が学問のフィールドですから、山の中よりも都会にあった方が適しています。

 伝統があることは認めますが、弘前、盛岡、山形、福島に社会科学系学部をフル装備する必要はないと言わせてもらいます。一方で理系志望の減少で、伝統ある秋田の鉱山や米沢の繊維、賢治の盛岡高等農林が算数、理科のできない学生に悩ませられるのは目もあてられません。

 地方の高校生が誇りをもって地元の大学に進み、都会の高校生が、安直に事務系サラリーマンを選択しないで、理科系国内留学を目指す体制の構築が、国の衰退を救う道ではないでようか!なんて言ってみたりして。

2007/05/26(土) 10:35
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母は強し(070520)

 この週末家族の見舞いで水沢にとんぼ返り帰省をしてきました。

 幼なじみの母親が偶然同じ病院に入院しておりお見舞いしました。彼女はかなり重篤で、話すことも困難になっており、若い頃を知っているため胸がつまりました。友人も首都圏で海外出張も含めてかなり多忙をきわめているので、頻繁にお見舞いできません。そこで友人の声を聞かせてやろうとケイタイを近づけましたら、しゃべらないはずのお母さんが、「元気」「大丈夫」と話しかけるではないですか。

 どうも前後の脈略から察するに「自分は元気だ」「「心配しなくても大丈夫だ」と言っているのではなく、「元気で暮らしているか?いろいろあって大丈夫か?」と問いかけているようです。自分が弱っているのに、それはさておき、五十息子を気遣う母の姿です。

 いつまでたっても母にとっては子どもは子どもなんだなとあらためて認識するとともに、母親の本当のえらさ、強さを痛感しました。

2007/05/20(日) 18:20
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生きていればなんとかなるさ(070517)

 昨日の飛び降り、続報があり、生徒は腕や足を骨折したものの命に別状はないそうです。死んでしまえばまさに一巻の終わりなんですから、これからしんどいかもしれないけど死なないで良かったです。

 管理人が大学在学中、同級生が二名亡くなりましたが、両名とも自殺でした。ひとりは美術大学に進学していましたが、原因はよくわかりません。もう一人は、極めて知能指数が高い人間として小学時代から有名な存在でした。二人とも春秋に富む人材でしたが、二十歳前後であっさりと自分で人生に幕引きしてしまいました。

 人間って、凡人や悪人であっても馬齢を重ねることによりつかむものもあります。ここは若い人にはわからないところでしょうね。

 岩手日報はこの事件を報道しませんでした。公共の報道機関としては正しい選択ですが、このようなマイナーな媒体は報じる意味があると思います。とにかく良かったですね。

Changed at 2007/05/17(木) 21:08
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なんとも言いがたい(070516)

 本日午前中、花巻北高校で、三年生の生徒が三階のトイレから飛び降りる事件がありました。今現在で意識不明の重態で、遺書もあり、引き止める手を振り払って飛び降りたのだから自殺を決行したのでしょう。

 中高年の自殺は景気とシンクロしますが、青少年の自殺は、統計的には一定の数字で現れます。「受験社会のひずみ」とか「いじめへの無言の抗議」とか、新聞などでは報道されますが、あまりにも紋きり的解釈で、誤解されないためには自殺は回避した方が賢い選択なのですが、親や兄弟や友人に深刻な心理的後遺症をもたらすという意味では罪作りな行為といえるでしょう。

2007/05/16(水) 21:07
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三好京三さん逝去(070511)

 直木賞作家の三好京三さんが脳梗塞で逝去されました。享年76歳。三好さんは前沢区生まれ、一関高校(現一関一)卒業後、県内の小学教員を務めながら文学修行を続け、子連れで流れてきた作家のきだみのる(一言では説明できない天才、奇人)の世話をし、娘を幼女として引き取って育てた経緯を書いた「子育てごっこ」で直木賞を受賞、その後の作家活動はご存知の通り。

 今も昔も文学雑誌の発行部数の数倍も文学青年は存在していますが、苦節○年で世に出ることはまずなくて、つまり、三好さんは文学青年の勝ち組というわけです。

 三好さんは晩年は故郷前沢に居住していましたが、受賞前後には水高のそばに居住していました。町でよく見かけたものです。30年ほど前「子育てごっこ」が映画化され、奥州市でロケがなされたことがありました。管理人も水沢の中央通りを二人の女の子の手を引いて歩いている三好さんを見かけたことがありました。ひとりは子役の牛原千恵(このまま育てば大竹しのぶクラスの女優になったかもしれないが、結婚であっさり引退)でもうひとりはモデルの娘(きだみのるの遺児で、その後、東京女子大に進学してから、大活躍)でした。とても大作家には見えず、いいお父さんという風情でした。あらためて合掌。

2007/05/12(土) 08:26
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明日は20000カウント(070510)

 当ホームページにはカウンターがついております。明日で20000アクセスが達成できそうです。人気ブログは一日数十万アクセスがあるようで、ささやかのものですが、1年弱で20000という数字はある意味パーソナルHPとしては大変な数字です。母校のHPが丸5年で90000アクセスですから、相対比較の意味がおわかりでしょう。

 リピーターの方が失望しないようになんとか更新の頻度を上げようとしていますが、ネタを水高関係前提にすると首都圏在住では限界があります。ハンドルネームで結構ですので是非掲示板への情報アップをお願いします。

 弔事に関しては、通夜・告別式の日時・会場をアップしていただければ、少しはお役に立てるのではないかと思います。

2007/05/10(木) 21:46
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水沢中学校火事!?(070510)

 本日午前9時半過ぎ、水沢中学校で火事が発生、全校生徒が避難、ケガはなかった模様です。結局、体育館脇の物置小屋が全焼ということです。

 近くで用務員さんがたき火をしていたのが原因とか、火の気のないところだからタバコが原因とか憶測されましたが、未確認情報によると「漏電」とのことです。

 そういえば「火防祭」のおかげか最近めっきり火事がありません。管理人のこども時代の昭和40年代は水沢市内ではよく火事がありました。リアルタイムで見物(不謹慎ですが)した機会も3.4回ありました。

 建築物の不燃化や都市ガス、プロパンの普及などで火事はめっきり減りましたので、第一報を聞いて、タバコか放火と思いましたがまずは重畳です。火事はアルバムや自分だけの宝物が灰燼に帰してしまいます。火事が減ったことはいいことですね。

2007/05/10(木) 21:06
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国民の休日(070506)

 ゴールデンウイークも本日(6日)でおしまい、若いOBの方は家族サービスで大変でしたでしょうし、リタイアされたOBの方は昔日に思いをはせられることもありましたでしょう。天候も本日以外概ね恵まれてまずはよいゴールデンウイークだったのではないでしょうか。

 管理人が水沢旧町内出身なのでネタが水沢に偏りがちですが、江刺の「江刺甚句祭り」も伝統いまだ若けれど(34年)大盛況で、3000人の大パレードだったようです。新聞記事によっているのですが、岩谷堂の人口は1万程度ですから、凄い人数ですね。

 ところで今年から4日に「みどりの日」がトレードされたことはご存知でしょうか。29日は「昭和の日」という新たな祝日になりました。4日は「国民の休日」という奇妙な存在でしたが、もともとは「憲法記念日」と「こどもの日」のアキを埋めるための苦肉の策でした。そして定義として「祝日と祝日に間が空くときは・・・」と法律に盛り込まれました。

 それが「国民の休日」が生き残ることになりました。2009年の9月の「敬老の日」と「秋分の日」の間に「国民の休日」が出来ることになりました。ご興味のある方は未来カレンダーで調べてみてください。

2007/05/06(日) 14:20
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特待生問題(070504)

 西武の裏金問題に端を発した問題は、2日までの高野連への報告数が376校ということで第二ラウンドに突入しました。東京在住の岩手県人からすると未履修問題(水高にまでワイドショーが押しかけた)に続いてまたバカ正直の岩手の高校がサンドバック状態になるかと慨嘆したものですが、結果は予想通りでした。ただいつの間にか、特待生問題に方向がねじれてしまった印象もあります。

 少子化時代の私立高校は、全入に近い公立に対抗するため、数倍の費用を払ってまで入学するためのなんらかのメリットを客(生徒・親)に提示しなければいけません。究極的には進学校化なのですが、その一里塚が甲子園出場なことは、桐蔭学園、江戸川取手の例を見るまでもありません。素行不良にあらずで学業という縛りをはずし、野球、サッカーなどの一芸に秀でた生徒を集めると、実際学校自体が締まります。学業も活性化され、諸問題をかかえ、責任が個人に帰属しないゆるい公立との差別化を甲子園出場前に実現することもあります。

 近代オリンピックの推進者はクーベルタンをはじめとした金と暇と使命感にあふれた貴族たちであった話は有名です。五輪は純粋に遊びでスポーツをやる者の祭典だったんです。日本が五輪に参加し始めた頃、当時から日本人は長距離が得意だったんですが、国内で予選を行ったら、車引き、郵便伝令が上位をしめました。彼等は当然のごとくアマ規定に抵触するとして、学生や旧制中学以上を卒業した勤め人、教師が選手になりました。おそらく人力車夫が出場していたらメダル独占だったでしょう。もっとも欧州にも締め出されたワーカークラスがいたわけですが。戦前の五輪選手が東大、京大、一橋大がゴロゴロなのはまあそういうわけなんです。

 つまりは、今回問題になっている「学生野球憲章」は前項のスポーツ事情に基づいて制定されているわけで、理念のみを是として高野連が、今回の処分にこだわっていることがいかにナンセンスかわかるでしょう。

 奥州市近辺の野球小僧の究極の進学先は仙台育英でした(なんで東北でないのかは未解明)。「おらほの○○は今度育英に授業料免除で入っては〜」は自慢話でしたし、プロまでいけなくても、その選手は一本筋の通った人生を歩んでいるでしょう。対象高校の部長は、解任になり、後だしで、特待生待遇を取り消す理不尽を生徒、父兄に説明し、大変です。

 高野連のスポークスマンはずっと木で鼻を括る態度でしたが、昨日から急に態度を変え、自分のことを僕といい、声をつまらせ涙ぐむ態度、これは証文の出し遅れ、汚い涙ですね。

2007/05/04(金) 14:28
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コミュミティバスとレンタサイクル(070503)

 ゴールデンウイークも後半戦、天候には恵まれています。今年のトレンドは「新東京だよおっかさん」ですね。東京はこの数年で再開発による新名所が続出しています。「六本木ヒルズ」「シオサイト」「COREDO」「表参道ヒルズ」「新・丸ビル」「OAZO」が続々出現しました。三月末には「東京ミッドタウン」先月末には「新・新丸ビル」がオープンしました。

東京は地下鉄網が整備されているので、これらのスポットはお互いに30分以内の時間で結ばれています。ひるがえって我が故郷、先日の火防祭見物も私用(家族の入院)のついでだったのですが、時間がないため、新幹線で帰らざるをえませんでした。そうなると地元での足がない。そこで重宝したのが自転車でした。サンデーでママチャリを購入、こうなると徒歩とでは全然行動範囲が違ってきます。病院との片道2キロの道を一日何往復もし、水沢駅を中心に正反対の方向にある「深見屋」の唐揚をゲットしたりで用足しには十分でした。

駅前に観光用のレンタサイクルが数台置かれていますが、観光客だけではもったいない。高齢者の半ボランティアで市内各所にレンタサイクルステーションを設置し、低料金(50円とか)で運営したりするのは良いアイディアと思うのですが。

また一部、類似のシステムがあるようですが、地域の要所(駅、メープル、病院など)を循環する低料金(100円とかで、70歳以上無料にする)コミュニティバスの運行も利便性の向上につながると思います。

2007/05/03(木) 11:39

やんれ水沢繁盛どころ(070430)

 三連休、私用のついでに、日高火防祭を見物してきました。掲示板の写真で多少わかると思いますが、好天に恵まれたこともあり凄い人出でした。

 ヨサコイ風の二十五歳厄年連「亥舞陣」、四十二歳厄年「飛馬連」が先導し、各町内の山車がしずしずと運行します。「川口町」などは町内人口が200を越える程度なのに、毎年、山車を運行する。古風な水沢商人の心意気が感じますね。

 写真はケイタイで撮影しましたので不鮮明です。OBの方で、デジカメで撮影された方は是非掲示板へのアップをお願いします。

2007/04/30(月) 21:25
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桃李一時に花咲きて(070425)

 情報版に概要を、掲示板に写真をアップしましたが、本日関東地区同窓会の役員会が経団連会館で行われました。同窓会総会については、前回終了時からプロジェクトがスタートしますが、2年に一度の総会については本日が実質的スタートです。

 同窓会は、横の連絡は密であり、還暦を過ぎた同期が数十名規模で温泉旅行をしたりしています。一方、年次縦断の同窓会は低調で、支部最大規模である関東地区であっても出席は100名あまりというのが現状です。

 郷関を出でて幾星霜の関東地区同窓も、故郷や母校については色々知りたいのが人情であるところです。その意味で、関東地区同窓会は、2年に一度の総会に眼目があるのではなく、故郷と東京(関東)を結ぶ灯台でありたいと思っています。

 その意味で、掲示板への投稿は誰でも可能です。ハンドルネームで結構ですので、是非お便りをお寄せください。

2007/04/25(水) 23:28
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【どんど晴れ】曇りのち晴れ(070421)

 今回のNHKの朝ドラは盛岡が舞台の「どんど晴れ」です。全国に二箇所だけ残された朝ドラ空白県の解消とか、旅館の女将物といった手垢がついたテーマだとか、そもそも盛岡んはあんな老舗旅館はないとか散々の前評判で始まりました。

 実際、番組は史上最低視聴率からスタートしましたが、現在は好調なようです。水沢の人間としては、南部鉄器は芸術性では羽田が上だとか細いことに突っ込みを入れたくなりますが、ヒロインの存在感が際立っており、週末まとめ視聴をしています。

 ここで水沢ネタへの牽強付会の豆知識をひとつ。

 ヒロインの婚約者柾樹は、横浜のホテルに勤務していて、ヒロインと知り合ったという設定ですが、画面に現れた横浜のホテルは、「パシフィコ横浜、インターコンチネンタルホテル」ですね。すっかりヨコハマみなとみらいの象徴になっています。ここから見える横浜港は絶景ですね。実はこの施設の設計総括責任者は水高OBなんです。というかこの関東地区同窓会の運営委員長なんですね。

 11月の同窓会で若いOBの方で建築や設計、都市づくりなどに興味のある方は色々お話を聞いてみたらいかがでしょうか。

Changed at 2007/04/21(土) 11:19
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地方都市は年寄りに過酷(070418)

 水沢に独居している親が急遽入院することになり、昨日から本日にかけて帰省してきました。

 急な話なもので、着いてからあちこち用足しをしましたが、帰京して疲労困憊です。とにかく徒歩では水沢の市街地でも用足しが大変です。タクシーや車(レンタカー)を駆使すればいいのですが、老夫婦や独居している年寄りには酷な環境ですね。

 目線を同じにしないと立場の違う人間のことはわからないという箴言をあらためて実感しました。市会議員の先生方は、立派なマニュフェストをそれぞれ掲げているようですが、弱者の立場に立ち、たまにでも駅前で演説するような先生が皆無なことが不思議ですね。

 市議会に水高OBは少ないようですが、多少なりとも外を見てきた水高OBなら、地域代表、利益代表の殻を打ち破ってもらいたいものです。

2007/04/18(水) 20:47
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奥州市ニュースあれこれ(070412)

 今日は東京在住者同窓向けニュースが三点あります。

A. 【FM奥州】開局

 本日、地域FMでない正式なFM局である【FM奥州】が開局しました。岩手めんこいテレビは免許取得のためのいんちき本社でしたので、岩手県南が実質的に初めて得た放送局です。(水沢ケーブルはちょっとずれた位置にある)大事にしましょう。

B. 奥州市HPに帰郷情報サイト開設

 相原市長が奥州市の学校の同窓会に、帰郷勧誘手紙を書いていることは以前紹介しました。今回、奥州市移住(地元出身なら帰郷)検討者向けの、空家情報などを搭載したサイトを市のHP内に開設しました。コンサバな市としては、素早い対応ですね

C. とほほ・・な記事

 胆江新聞によると、奥州市は、市税を滞納している7000名に対して、差し押さえを含めた強硬な対応を検討しているとのこと。奥州市の世帯数は42700なんです。

 

 Cについては愕然としました。納税は国民の義務であり、それをごまかしたり払わなかったりすることは重大な犯罪です。中国では一定以上の脱税犯は死刑らしいですが、死刑の是非はともかく、殺人に迫る重大犯罪なんです。それが、これだけの滞納者がいるのですから、あきらかに故郷の景色が変わりつつありますね。

Changed at 2007/04/12(木) 21:27
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水沢公園桜開花(070411)

 岩手日報によると水沢公園の桜が開花したようです。例年よりも10日も早いとのこと。故郷も春の訪れというところでしょうか。

 同じ紙面には、暗澹たる地元ニュースがありました。過日、水沢横町で深夜、おやじ狩り事件が起こりましたが、犯人4人が逮捕されたとのこと。市内と金ヶ崎の16〜17歳の少年だそうです。土木作業員とかアルバイトとかいっていましたが、まさに高校生の年代です。

 以前書きましたが、地方都市は空漠な状況にあります。産業は一部の勝ち組(自動車など)を除けば衰退してしまい、地方にはまともな雇用環境がないわけです。また中心市街地はシャッター街になってしまい、ゴーストタウンの状況を呈しています。

 将来展望のない若者はニートになるか、今回の四人のように、犯罪に手を染めてしまうか追い詰められた環境にあるわけですね。夜歩けない水沢の町は、想像できないのですが、事態はそこまで来ているようです。

 先日行われた岩手県議会議員選挙は、奥州選挙区に定員5名に対して有力な10名が立候補して激しい選挙戦が繰り広げられたようですが、それが良い方向に進むことを祈るばかりです。

2007/04/11(水) 20:08
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コンプライアンスとは法令遵守に非ず(070407)

 日本人は外国語を引っ張ってきて、いつの間にやら、本来の意味からかけ離れた用法にしてしまうことがあります。たとえば「リストラ」です。1980年代、事業の構造を時代の要請に合った形で、組みなおすという意味で「リストラクチャリング」という言葉が入って来ました。しかしながら現在は「リストラ」と短縮されて「首切り」の意味で通用しています。

 管理人が勤務する会社の社外取締役の久保利弁護士が、先日興味深いことを述べていました。「コンプライアンス」の意味についてです。「コンプライアンス」は通常、「法令遵守」と訳されます。昨今の数々の不祥事に対して、コンプライアンスの重要性が叫ばれていますが、それは意味を取り違えているのではないかと語っています。

 最近の不祥事、偉い人(社長など)が拘置所にぶち込まれていないことについて、異議を唱えたり、クビをかしげてたりする方が大半と思われます。ただこれは、警察、検察の怠慢ではなく、そもそも立件されない不祥事だというのです。

 たとえば不二家ですが、問題点を冷静に見れば、社内ルールで定めた消費期限を一日延びた牛乳を使用したという事案であり、食品衛生法に抵触したわけでも、食中毒患者が出たわけでもありません。それがテレビ、新聞の社会面にかかると、「悪魔の飽食」的おどろおどろいい展開になり、消費者からレッドカードが突きつけられてしまうのです。

 パロマ・リンナイ事件についても、湯沸かし器の欠陥の疑義はありますが、構造の問題か、メンテか、操作上か因果関係がはっきりしないので立件されていませんし、事実民事訴訟では会社側が全勝です。

 つまり不二家やパロマは、コンプライアンスに抵触しなくても退場を勧告されたわけです。法令を遵守していても許されないのならば、コンプライアンスとはなんでしょうか。

 コンプライアンスとは先生は「正しい対応」と述べています。法律を守るのは当たり前、実際は、どんな状況でも適切に対応する体勢を構築することが本来の意味の「コンプライアンス」なのであり、そこまで考えが至らないと、存在を否定されるところまで追い込まれるという事実を厳粛に受け止めなければいけないというわけですね。

 ホリエモンの事件も最終的には刑事事件になりましたが、もともとは、法律の行間を、アンモラル、アンフェアではありながら、法律に抵触しない方法ですり抜けたことが発端でした。

 未履修問題も、情状を前面に押し出すことは戒めなくてはいけませんね。

Changed at 2007/04/07(土) 11:01
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NHK『すみれの花咲く頃』(070401)

 今晩11時過ぎからNHKで「すみれの花咲く頃」というドラマが放送されます。日曜深夜で翌日にはきついですが、十分に見ごたえがありそうです。

 東北の田舎の町が舞台で、主人公は17歳の女子高校生です。離婚した母が、寝たきりの祖父を介護しながら、スーパーのレジで働いて支えているというきつい設定です。主人公は宝塚に憧れていて、スキー場のバイトで金を稼ぎながら、ダンスのレッスンに親にないしょで通っています。

 主人公と友人の男子高校生(二人)との友情やほのかな恋愛感情も見所ですが、なんといっても、寂れた地方都市の屈託がドラマのモチーフになっているところですね。親たちが元気がなくて、地元では将来を考えることも出来ない。一方で、確固たる憧れもある。その実現のためには、親も捨て、故郷も捨てて・・・・・

 主役の多部未華子は、映画「夜のピクニック」の役柄と同じで、クールなイメージで、「こんな女子高生、田舎に住んでるか」と突っ込みを入れたくなりますが、逆に、故郷との精神的齟齬感が出ています。

 管理人が水高生だった昭和40年代後半はまだまだ水沢の街も元気で、郊外のショッピングセンターもなく、近郷近在から人が集まり、駅通りは買物客であふれていました。七夕のような祭りの時は人ごみで身動きもできませんでした。それでもやはり、都会には憧れたもので、大学生になり田んぼや畑を見かけない生活は新鮮でした。

 現在の水沢は、集積としての都市機能がほぼ失われている状態で、まさにこのドラマと同じです。何十年も前の自分はどうだったろうか。今の後輩たちはどう考えているのだろうか。

 色々、複層的な見方が出来るドラマだと思います。

2007/04/01(日) 09:29
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今こそ『吉里吉里国』を(070331)

 今週短期間水沢に帰省したことは、さきに述べました。

 我がふるさとの佇まいやいかにということで、水沢駅通りに出向いてみましたが、タカトヨ前から駅前にかけて、平日なのに人通りは、数えてみて50人もありません。江刺岩谷堂の蔵町モールは数名でした。ある人が告発していますが、「イオンが地方都市を破壊した」という事実が実感されます。まあはっきりいって、水沢の駅通りには、人が繰り出すコンテンツがないといえます。地元商工会議所などは努力しているのでしょうが。

 そこで思い出されたのが、井上ひさしの名作「吉里吉里人」(1981年)です。現在は新潮文庫で容易に入手できますので若い方はお読みになったらいかがでしょう。

 ストーリーは・・宮城県北部にある吉里吉里村が突然、日本国に対して独立宣言をします。公用語は、岩手県南〜宮城北部の方言、すなわち我々のネイティブタングで、通貨はイェン・・・・という形で物語は展開します。

 独立するからには、国としての財政的基盤がなければいけません。それが、今となっては時代を先取りしているのですが「ヘルスケア立国」なんですね。詳細は忘れましたが、吉里吉里国には、優秀な医療施設が存在し、その高付加価値で、税金はただ、老齢者の介護も万全、ヘルスケア事業で、雇用も確保されている・・・結末は覚えていません。

 水沢の町は、やたら医院、病院が多い。町中は、意外と古町の建造物の集積がある。武家屋敷もある。駅から数分のところに、医療施設や老健施設を建てるスペースがたっぷりある。首都圏とのアクセスは新幹線がある。水沢高校という優秀な高校もある(これは余談)。駅裏のマル通のヤードなどをバスセンターに再開発して、医療施設のスケジュールに合わせた無理のないバスネットワークを構築する。鹿児島ラサールのような全寮制の中高一貫校をつくるという方法もありますね。

 首都圏に住んでいる無責任な立場で申し上げているのですが、「吉里吉里国」には色々なヒントが含まれていると思いますね。

2007/03/31(土) 10:08
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奥州市民間介護施設訪問(070329)

 この三日ほど水沢に帰省してきました。アルバムにアップしましたが、水沢も春の気配がそこかしこでしたが、帰京する本日になっての積雪です。3センチほどでしたが、街は冬景色です。東北道も北上以北は通行止め、ほうほうの態で、東京に戻りました。

 地元で会社を経営している水高の同級生と会いましたが、話題は親の介護の問題、本当に頭の痛いところです。介護サービスは不十分ながらなされていますが、介護施設は空き待ちの状況です。なによりも田舎の老齢者は「老人ホーム」自体に忌避感を持っているのです。見分森近くの老人ホームの前を通りかかりましたが、先入観からもしれませんが、そのどんよりとした日陰のイメージは確かによくありません。

 そんな話になりましたら、社長が、岩谷堂の民間介護施設と懇意にしているとのこと。早速、社長と現地見学をしてきました。

 施設は「シニアハウス 安親館」といい、岩谷堂の町中にあります。長期滞在、短期滞在(たとえば冬期間とか)対応で、介護保険適用、24時間完全介護です。

 費用は長期間の場合は月額15万、短期の場合は1泊8000円です。町中にあるということは、以前この欄で書きましたが、山奥の姥捨山的老人ホームに比べて格段素晴らしい。

 現在、介護を受けている人は、ここにヘルパーさんが出張可能とのことです。費用が高いとみるか、妥当とみるかは個人の感覚です。

 真冬、寒い家に老親をひとりでいさせるよりも、これはいいかなとも思いました。事業主は、水沢市内の金融機関のOBとのことです。

 推薦するわけではありませんが、関東地区同窓会のメンバーで、ふるさとに残る老親の介護問題に直面している方で興味のある方は問い合わせてみるのも一案かと存じます。この件に関しましては、管理人は一切責任を負いませんことはお断りしておきます。

 〒023-1105 奥州市江刺区杉ノ町6番35-3号 パセオわかばC棟101号

 シニアハウス 安親館

 電話:0197-31-1188

 FAX:0197-31-1144

 Email:paseo@pup.waiwai-net.ne.jp

 

Changed at 2007/03/31(土) 10:13