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第20回関東地区同窓会 特別講演/「東京2020オリンピック・パラリンピック」~日本におけるスポーツ・エンターテインメントビジネスの可能性 菊地広哉さん講演要旨

 2019年11月16日(土)に東京都千代田区の東京グリーンパレスで行われた第20回岩手県立水沢高等学校関東地区同窓会で現在、世界最大のスポーツマーケティング企業「インターナショナル・マネージメント・グループ(IMG)」東京支社代表を務めておられる28回生、昭和51年(1976年)卒の菊地広哉さんに「東京オリンピック・パラリンピック~日本におけるスポーツ・エンターテインメントビジネスの可能性」と題して特別講演をしていただきました。

 菊地さんは講演で、学生時代ゴルファーとして活動、後に弁護士となったIMG創設者マーク・マコーマックと、その同時期に全米アマゴルフ界で活躍していたアーノルド・パーマーの出会いについて紹介。「パーマー(のような有名ゴルファー)が特定ブランドの用具を使うことで、ファンも同じ用具を使いたい、それが売れる」という循環が発生、企業との契約などに詳しくないパーマーが弁護士でそうした分野に詳しいマコーマックに相談し、協力関係を積み重ねる中で1960年にIMGを設立、その後IMGのクライアント=アスリートがどんどん増え、今日に至っているということです。

 現在IMGはテニス界ではジョコビッチ、シャラポワ、錦織圭、国枝慎吾(車いすテニス)、ゴルフ界では松山英樹、石川遼、フィギュアスケート界では浅田真央、宮原知子、フェルナンデスら著名アスリートらのマネージメントを手がけているだけでなく、盛り上がりを見せた先の日本開催ラグビーW杯を主催したワールドラグビー(WR)、さらにはノーベル平和財団などスポーツ以外の団体の代理人を務めています。また錦織やシャラポワらを輩出したアスリート育成アカデミーも運営、スポーツイベントの放映権ビジネス、さらにはテレビ番組制作などのコンテンツ事業など、スポーツを中心とした包括的なビジネスを手がけています。

 菊地さんはオリンピックについて、サマランチ氏がIOC会長だった「1984年のロサンゼルス大会で、ピーター・ユベロス氏が率いる組織委員会がオフィシャルスポンサー制度を導入し、大きなお金が動くようになった」と指摘。このころ米テレビ界はキー局を中心としたネットワーク放送から静止衛星からの同時受信に変化しつつあった時期で、これによりオリンピックのテレビ放映権料が前回モスクワ大会の8800万ドルから2億8700万ドルに跳ね上がるなど急激に高騰、さらにはIOCによるオフィシャルスポンサー制度の導入などが進み、IOCだけでなく各国オリンピック委員会の商業化が始まったことを紹介しました。直近のリオデジャネイロ大会では放映権料が28億6800万ドルにも達しているそうです。
 その上で菊地さんは2020年のオリンピック・パラリンピックが終了したら、13年の東京での開催決定から現在までに挙げている35兆円相当の経済効果がなくなるので、単純に考えるとその分、日本の景気は後退することになる。確かにロンドン大会、リオデジャネイロ大会の後に景気が後退しており、一時的な景気後退は起きると思われるが、今回はこれまでと違うのではないか、との考えを示しました。

 菊地さんは現在「米国の成人は毎日10時間以上スクリーンを見て過ごしている。恐らく日本人もそう変わりはないだろう」と述べ、現在の私たちが起きているほとんど時間、スマホなどのスクリーン以外に目がいっていない状況の中で、最近5年間で10~20代の世代のテレビ視聴時間が急激に減少しており、テレビ広告は消費者に訴える手段ではなくなりつつある現状を調査会社の資料を基に指摘。逆にイベントなどに参加した人にツイッターなどSNSで拡散してもらう体験型マーケティングが消費者、ひいては一般の人々の心理に強いインパクトを与える手法として注目され始めていると強調。

 さらには東京オリンピック・パラリンピックを機に通信の速度や容量が大幅に向上し、携帯の個人利用に加えあらゆる機器を通信でつなぐ「モノのインターネット(IoT)」など幅広い産業分野での活用が期待される新たな産業革命とも言える「5G(第5世代移動通信システム)の時代が進行しており、AR(拡張現実)VR(仮想現実)を利用し、会場の特定の席にいるような感覚、あるいはグラウンド上にいるような感覚で(競技を)見られるようになる日がくる」と語り、「スポーツ・エンターテインメントの未来は明るい」と締めくくりました。(関東地区同窓会事務局)


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